はじめに
「DXを売る」シリーズを担当しているサイオステクノロジーの長谷川です。
前回はコンテナ向けオペレーティングシステム(OS)について記述しましたが、今回は「Red Hat OpenShiftの特徴を説明できる?」 です。まずOpenShiftを知る前にベースとなるKubernetes(K8s)についての営業知識を記述します。
私がRed Hat社が開催した米国のGoogle社の見学ツアーに参加して感動したことも含めてお伝えしたいと思います。
第一回記事:「DXを売る」IT営業が気を付けるべき7つのポイント
第二回記事:「DXを売る」”DXに関心を持たせる” 営業トーク 」
第三回記事:「DXを売る」営業の”知ったかぶりコンテナ・トーク”」
第四回記事:「DXを売る」”IT自動化とDX推進を繋げる5つのポイント”
第五回記事:「DXを売る」営業の素朴な疑問 ”コンテナってどこでも動くの?”
第六回記事:「DXを売る」営業の素朴な疑問 ”サイドカーって何モノ?”
第七回記事:「DXを売る」営業の素朴な疑問 ”コンテナ向けOSって何?”
第八回記事:「DXを売る」DX営業”OpenShiftの特徴を説明できる?”(1/2)
第九回記事:「DXを売る」DX営業”OpenShiftの特徴を説明できる?”(2/2)
第10回記事:「DXを売る」DX営業 ”サービスメッシュ” を説明できる?
第11回記事:「DXを売る」DX営業 ”API連携とは何?”を理解する
第12回記事:「DXを売る」DX営業 ”APIマネージメントとは?” を理解する!
第13回記事:「DXを売る」DX営業 ”K8sの機能を理解する”!
第14回記事:「DXを売る」DX営業 ”Podmanを知っている?”
第15回記事:「DXを売る」DX営業 ”Pod”についての理解
【その1】感動のAuto Scale機能
Google社にてAutoscaleのデモを観たときに感動しました。
当時スマホで撮った動画は捨ててしまいましたので、YouTubeの短めの動画を探したのですが、内容がエンジニア向けでコマンドラインばかりで適さず、今回は文章になって申し訳ないです。
Google社でのDemoでは、K8s上のコンテナアプリに対して外部から負荷(外部からのアタック)をかけるのですが、負荷がかかるにつれてコンテナがK8s上で次から次に立ち上がり、1分間で数個だったコンテナ数は1万個になっていました。

何故私が感激したのか?
自転車までもがGoogleカラーであったことだけではありません!
今までのレガシーシステムのサーバー設計では、予め想定する負荷内で動くことを想定していますので、想定外の負荷に対してはサーバーはパンクします。今回のDemoでは想定外の負荷をかけるとコンテナが負荷に応じようと増え続けます。つまりパンクしない。(もちろんCloudのリソースが十分に存在するのもありますが)
これはGCP上で動いているPokemonGoも同じですよね、ユーザーが増えたりでトラフィックが想定以上に増えても対応できるわけです。
写真は、私がGoogle社を訪問したときに撮った社内移動用の自転車置き場です
【その2】K8sの3つのメリット
K8sは、以下のようにコンテナを利用するためには大変便利な機能があります
- リソースの抽象化により、クラウド毎に異なる実装やサービスの詳細を考える必要がなく、開発者を特定のインフラ依存から解放して、高度なポータビリティの実現が可能(マルチクラウドやハイブリッドクラウドの利用が簡単)
- 自己回復性により、現在のシステム状態が最適な状態になるように動作します。コンテナアプリが不安定になった場合においても元の状態に戻そうとしてくれます
- 自動スケーリングにより、迅速に必要なコンテナ/Podを増減してアプリケーションのパフォーマンスを維持してくれます
【その3】K8sは運用が大変なのだ
何故大変なのか? 私が知る限りの項目を挙げてみますね。
- K8sだけでは事足りず、他のオープンソースソフト(OSS)や商品を組み合わせる必要がある
- 人手によるK8s自体の障害対応の回復作業
- セキュリティ対策
- サポート体制
- updateの複雑さ
- パフォーマンスの最適化
何だかわからないけど、数千~数万コンテナを運用するときのことを想定すれば、K8sの運用が大変そうであることは感覚的にわかりますよね。

図のように、K8s以外にモニタリングのツールやサービスメッシュのツール、自動化のツール等などの様々なツールを組み合わせる場合が多いのです。
生K8s自体もOSSですので自己責任で運用しなくてはなりません。
【その4】営業にわかりやすい動画を発見
Autoscaleの機能を紹介する動画を探していた時に発見しました。
この動画は、「Kubernetesの国の愉快な小人の世界」の題目ですが、専門用語を使わずに説明しているところが気に入りました。YouTubeのリンクとなります。参考まで
【まとめ】
- 生K8sは便利だけど運用が大変
- K8sやOSSに知見が少ない企業が生K8sを利用するにはハードルが高い
以上、
今回のBlogの内容はお役に立ちましたでしょうか?
今後のBlog記事に関するご要望や実際のビジネスでのご相談事などございましたらお問合せいただきますようお願いいたします。最後まで読んでいただきありがとうございました。