
はじめに
「DXを売る」シリーズを担当しているサイオステクノロジーの長谷川です。
前回は”API連携とは何?”を理解する!としてAPI連携やAPIエコノミーについて説明しました。今回はAPI連携に関連する ”APIマネージメント” について営業レベルで記述したいと思います。API連携に対してAPIマネージメントが理解できていない営業さん向けに簡単に説明します。
このBlogでは、DXソリューションを担当する営業の方を少しでも支援できるように分かりやすくご紹介します。参考にしてください。
第一回記事:「DXを売る」IT営業が気を付けるべき7つのポイント
第二回記事:「DXを売る」”DXに関心を持たせる” 営業トーク 」
第三回記事:「DXを売る」営業の”知ったかぶりコンテナ・トーク”」
第四回記事:「DXを売る」”IT自動化とDX推進を繋げる5つのポイント”
第五回記事:「DXを売る」営業の素朴な疑問 ”コンテナってどこでも動くの?”
第六回記事:「DXを売る」営業の素朴な疑問 ”サイドカーって何モノ?”
第七回記事:「DXを売る」営業の素朴な疑問 ”コンテナ向けOSって何?”
第八回記事:「DXを売る」DX営業”OpenShiftの特徴を説明できる?”(1/2)
第九回記事:「DXを売る」DX営業”OpenShiftの特徴を説明できる?”(2/2)
第10回記事:「DXを売る」DX営業 ”サービスメッシュ” を説明できる?
第11回記事:「DXを売る」DX営業 ”API連携とは何?”を理解する
第12回記事:「DXを売る」DX営業 ”APIマネージメントとは?” を理解する!
第13回記事:「DXを売る」DX営業 ”K8sの機能を理解する”!
第14回記事:「DXを売る」DX営業 ”Podmanを知っている?”
第15回記事:「DXを売る」DX営業 ”Pod”についての理解
【その1】API連携のおさらいと課題
API連携とは、APIにより様々なデータとデータを繋げて新しいサービスを作る! と理解しました。また連携のためにAPIを公開してAPIエコノミー(経済圏)を形成してビジネスを拡大する。でしたよね♡
しかし、言うのは簡単ですが、いろんな心配事がでてきます。例えば、
*安全が担保されているか?
*様々なリクエストタイプに対応できるのか?
*高性能を発揮できるか?
*API開発において柔軟性が確保されているか?
便利そうだけど、心配でもありますよね。

【その2】APIマネージメントとは?
API管理はAmazonによれば、
「開発者や企業が安全な環境で API の構築、分析、スケールを行うためのツールとサービスによって構成されています。API 管理は、オンプレミスでも、クラウド経由でも、ハイブリッドオンプレミスを使用する SaaS (Software as a Service) アプローチでも実現できます。」
Red Hatは、API管理を以下のように説明しています。
「エンタープライズやクラウドに対してアプリケーションおよびデータを接続するAPI を配布、制御、分析するプロセスを指します。API 管理の目標は、API を作成または他社の API を使用する組織が、アクティビティを監視し、API を使用する開発者およびアプリケーションのニーズを満たせるようにすることです。」
しかし、やさしく簡単に説明している記述はなかなか見つかりません。
営業さんは、以下のように覚えておけばよいでしょう!
APIマネージメントとは、
- API連携の実装/インテグレーションする際の管理ツール
- 特徴は、APIの共有、保護、分散、制御、収益化を管理する
- APIを適切に管理しないと、
- セキュリティの担保がとれない
- パフォーマンスが期待どおりに出ない
- APIの利用が思うように進まない
なんてことが起こりますので、API連携する場合には、必ずAPIマネージメントプラットフォームの導入が必須です。
【その3】APIマネージメントの機能
APIマネージメントを簡単にわかりやすく解説しているサイトはなかなか見つからず、ThinITさんのサイトの説明が私にはわかりやすかったので簡単に抜粋しながら紹介します。
(課題)
各システムのAPIにも様々なユースケースがあります。多様なAPIを放置してしまうと企業のシステムはサイロ化が進み、必要なデータへすぐにアクセスできなくなるばかりではなく、企業にとって価値のあるデジタルデータを活用できなくなり、APIの本来の目的である再利用も実現できなくなってしまいます。APIをベースにアプリケーションが開発される機会は増えてはいますが、このような背景からもAPIを管理することの重要性がますます高まってきています。
(APIマネジメントの機能)
「APIを管理する」とはどういうことでしょうか? APIにはそれを提供する「APIプロバイダ」と利用する「APIコンシューマ」がいますが、API管理として求められる機能は、大きく以下の6つに分類できます。
- APIゲートウェイ
APIに対するリクエストを受け取り、セキュリティや流量制御などのポリシーのチェックを行い、APIの機能を実装したバックエンドシステムにリクエストを転送してレスポンスをクライアントに返す - アクセス制御とセキュリティ
APIキーやOAuthやOpenID Connectなど、API利用における認証・認可の役割を担い、APIを安全に提供できるようにする - API管理ポータル機能
APIの提供プランやポリシーの設定、本番用と検証用のAPIゲートウェイのデプロイ管理など、API公開に関する各種設定機能を提供する - 分析とレポート機能
誰がどのAPIをどれくらい利用しているのかをモニタリングし、ダッシュボードで可視化する機能。API提供者はその情報を分析することで、APIの最適化が可能となる - デベロッパーポータル
デベロッパーがAPIを利用するための仕様や使い方、チュートリアルなど、APIに関する情報を一元的に提供するポータルサイトのような仕組み。APIの利用申請などやAPI提供者とのやり取りを行う機能も提供する - 課金と支払い管理
API提供者がAPIに関する課金ルール(登録料、定額制、従量課金など)を設定し、それに応じて請求書を発行する。API利用者がその料金を支払うことでAPIによるマネタイズが実現する

【その4】”APIマネージメントプラットフォーム” にはどのような製品があるのか?
Kong(こんぐ)
apigee(あぴじー)
3scale(すりーすけーる)
Azure API Management(あじゅーるAPIマネージメント)
Mashery(ましぇりー)
以上の説明は、サイオステクノロジーのサイトにわかりやすく記述してありますので、一度見てみてください。
これらのツールの名前は、時々商談に出てくると思いますので覚えておいたほうがよいですよ。
【その5】前回に引き続き、SIOS TechnologyはAPIの技術集団
手前みそで且つ宣伝になってしまい、大変恐縮なのですが、DXを推進する上では、API連携は必須です。しかし、多くの企業(SIerを含め)API連携/マネージメントのナレッジが不足しているようです。OSSのAPIのツールを使うことも多く、OSSの知見も必要です。
弊社では、APIの専門エンジニアを保有しており、様々なご支援を提供しております。
さらに、API連携によるデータの流れからの課金の仕組みもご提供できます。
お問合せをいただけると助かります。
【まとめ】
- API連携で様々なデータやアプリケーションシステムと連携する場合には、APIの管理は必須
- API管理をしないと、安全な連携ができない、パフォーマンスが出ない、思うように柔軟なAPI利用ができない。ことが起こる
- どのAPIマネージメントプラットフォームを利用するか?については、SIOS Technologyへ相談する
以上、
今回のBlogの内容はお役に立ちましたでしょうか?
今後のBlog記事に関するご要望や実際のビジネスでのご相談事などございましたらお問合せいただきますようお願いいたします。最後まで読んでいただきありがとうございました。