「DXを売る」シリーズを担当しているサイオステクノロジーの長谷川です。 今回は、”まだDXに対して具体的になっていない企業” に対して営業アプローチについて、”いかに具体的な一歩にすることが出来るか?” が今回の課題です。
このBlogでは、DXソリューションを担当する営業の方を少しでも支援できるようなトークを分かりやすくご紹介します。参考にしてください。
第一回記事:「DXを売る」IT営業が気を付けるべき7つのポイント
第二回記事:「DXを売る」”DXに関心を持たせる” 営業トーク 」
第三回記事:「DXを売る」営業の”知ったかぶりコンテナ・トーク”」
第四回記事:「DXを売る」”IT自動化とDX推進を繋げる5つのポイント”
第五回記事:「DXを売る」営業の素朴な疑問 ”コンテナってどこでも動くの?”
第六回記事:「DXを売る」営業の素朴な疑問 ”サイドカーって何モノ?”
第七回記事:「DXを売る」営業の素朴な疑問 ”コンテナ向けOSって何?”
第八回記事:「DXを売る」DX営業”OpenShiftの特徴を説明できる?”(1/2)
第九回記事:「DXを売る」DX営業”OpenShiftの特徴を説明できる?”(2/2)
第10回記事:「DXを売る」DX営業 ”サービスメッシュ” を説明できる?
第11回記事:「DXを売る」DX営業 ”API連携とは何?”を理解する
第12回記事:「DXを売る」DX営業 ”APIマネージメントとは?” を理解する!
第13回記事:「DXを売る」DX営業 ”K8sの機能を理解する”!
第14回記事:「DXを売る」DX営業 ”Podmanを知っている?”
第15回記事:「DXを売る」DX営業 ”Pod”についての理解
【ポイント1】テクニカルなアプローチはナンセンス!
その企業でDXを具体的に方針が示されていないのであれば、IT技術者やアプリケーションエンジニアからボトムアップでDXを上申させるのは困難です。ビジネスパーソンにDXのイメージを具体的に持ってもらうための営業活動が必要です。
【ポイント2】まず時事ネタで関心を向ける
例えば、本Blog記事を考えている9月8日の日経新聞の記事には以下が記述されていました。このような時事ネタを常に新聞などでチャックしておいた方がよいです。
- ”世界の稼ぎ頭、コロナで激変。純利益で半導体・IT躍進”
なんとアリババ集団が43位から9位へ、ウォルマート34位から12位へ、アマゾン・ドット・コム53位から15位へ とあり、新型コロナウィルスの感染拡大でデジタル化や脱炭素が加速と記述されています。 - 半導体産業はAI計算用のチップが好調、クラウドサービスが好調な企業は伸びています。
- 四半期の純利益が10億ドル以上の企業は、世界で116社とリーマン・ショック字の08年10月~12月期に比べて2倍多いという事実から
- コロナ下では稼げる企業とそうでない企業の差が鮮明になっているともあり、デジタル化をどのようにビジネスに活用したかが重要になってきていると私は考えています。とあなたの意見を言います。
- コロナ下の状態がこのまま続くかどうかは違うと思いますが、少なくとも新しいNew Normalに向けて変化し続けるのだと思いますがいかがでしょうか?
と、お客様に投げかけます。
【ポイント3】お客様の意見を否定しないで寄り添う姿勢を!
例えば、「Point2に挙げた純利益が好調な企業とは我が社の事情は違う」「うちはECなどやっていないし!」 なんて言われるかもしれません。
そのような時には、お客様のご意見は否定せず、「そうですよね」と言いつつ、「御社には、様々な強みがあり市場でも評価されています」
「どの部分をデジタル化にしたら環境の変化に追従できるのか?について一緒に考える機会をいただけないでしょうか?」
「お役に立てるかわかりませんが、我々のような外部の人間が客観的な考えなどの意見交換をすることで、何らかのヒントが生まれてくるかもしれません。」
「事業全体では重たいので、どこかひとつの製品などに絞って考えてみたいと思います。何かデジタル化へのきっかけが出来るお手伝いの機会を頂けると助かります」
と、次の機会を頂けるようにし、具体的な機会の時期までも合意したほうがよいです。
時間が経過すれば、今日のお客様の温度は急激に下がる可能性があります。
なぜなら、お客様の関心度はまだ低いからです。
【ポイント4】あなたがコーディネータ!
いままでの状況からあなたのお客様はすぐにお金を払うから進めてほしい! とは言わないはずです。無料の範囲で出来る範囲を探る方向となるのではないでしょうか?
あなたは、あなたが知る様々な無料で使えるリソースを提案することでお客様が抱えているモヤモヤを解決するコーディネータに認知されれば営業としての役割の半分は完了するのではないでしょうか。恐らく、あなたの会社はDX関連のビジネスを展開していると思いますので、一度無料の範囲でできるサービスをご検討してご提案されてはいかがでしょうか。
あるいは、様々な事例があると思いますので、お客様の環境に似た事例をお持ちするのもよいと思います。
因みに、Red Hat社では、”OPEN EYE”という事例が紹介されていますので参考になると思います。
また、Red Hatでは、OpenShiftという製品をキーにDX関連のセミナーが多く開催されています。事例等などのセミナーをご案内して、イメージ作りをしていただくのが最初はよいでしょう。困ったことがあれば、サイオステクノロジーへご相談ください。
【ポイント5】お客様のビジネスを知ることと、あなた自身のDX関連知識を向上させる
営業はお客様のことをあなたの会社で一番知っている存在でなくてはなりません。
お客様の何のビジネスが良いのか悪いのか? 何が課題なのか? コロナ下の影響でどの事業に影響が出ているのか? どのようなビジネスモデルなのか? などなど。
というようにビジネスの機会は常に考えておかなくてはなりません。
DX関連知識の向上に関しては、次回にします。